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6月の入試説明会 校長のあいさつ

24.06.18

6月15日、2025(令和7)年度入試に向けての説明会が体育館で開催されました。 

校長による「あいさつ」の一部を紹介します。 

 

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本日はお暑い中、2025(令和7)年度 京都女子大学附属小学校の入試説明会にかくも多数ご参加いただき、ありがとうございます。入試説明会に先立ち、各学年の教室における授業と児童による音読発表、器楽演奏の発表を見ていただきました。いかがでしたでしょうか。 

 

枕草子や徒然草などの日本の古文、孟浩然や杜甫などの中国の有名な漢詩を音読することで、言葉に対する感性や豊かな語彙を身につけてもらうことを目的とした音読という取り組みは、今から18年前の2006年に始まりました。学年のレベルに応じた音読題材は二週間に一度のペースで配られます。子どもたちは国語の授業で音読の練習を繰り返し、その成果を全校朝礼の後で催される音読集会で発表してきました。 

古文や漢詩を音読することで言葉のもつ響きやリズムを身体で感じ取ることができるようになります。そしてその快さは大きな声で文章を読むことの楽しさにつながりますので、音読に取り組むことで日ごろのストレスも発散されるようです。気持ちも落ち着き、丁寧な言葉づかいによるコミュニケーション能力も高まると考えています。 

 

5年生による器楽演奏は、毎年5月21日に開催される親鸞聖人の誕生日をお祝いする「降誕会」で披露されたものです。校長室の真上の3階に音楽室がありますので、「カントリーロード」の前奏が聞こえてくると、「おお、5年生の練習が始まったな」と思い、よく聞いていました。 

大勢で楽器を演奏するという活動ほど脳を活性化させるものはないようです。何よりもまずは譜面を覚えなければなりません。記憶力が求められます。つぎに運動能力、リズムに合わせて楽器を演奏する能力が求められます。そして協調性です。様々な音が響き合い、素晴らしい音楽を作り上げています。まさにシンフォニーです。このように器楽演奏は総合的な活動の集大成といえます。こうした活動を達成させるために5年生はコツコツと練習を積み重ねてきました。 

 

京都女子大学附属小学校は、1957(昭和32)年に創立され、親鸞聖人が顕かにされた仏教精神に基づき「こころの教育」を実践し、子どもたちを育ててまいりました。今年の新入生は第68期生でしたので、来年度の新入生は第69期生となります。このように本校には歴史と伝統があります。音読学習や器楽演奏に力を入れていることも伝統の成果と言えます。 

 

しかしこの間にAI人工知能やICTをはじめとする科学技術の進歩は目覚ましく、また教育をとりまく環境も大きく変化してきました。外国語教育や異文化理解学習への対応も求められています。 

こうした社会の変化をしっかり見据え、「伝統をふまえ、さらなる高みを目指すこと」、これが今の本校に求められている課題です。この課題に応じるため、今年度からいくつもの改革に着手しております。専任の校長と副校長体制をとり、より強固な学校運営を推進することとしたこともその一つです。ホームページをリニューアルし、子どもたちの活動の様子がよくわかるようにしたこともその一つです。そして入試制度についても見直しを行い、受験日程を複数回設けることとしました。 

こうした本校の新たな取り組みにつきましては、このあと副校長から説明してもらうこととしますが、本校にとりましても本日の入試説明会は、さらなる高みを目指す本校の新たな出発点になるものと考えております。この説明会が有意義なものとなりますことを念じまして、校長からの挨拶とさせていただきます。 

 

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ではまた                                                      坂口満宏 

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