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今年の6月、1年生、2年生、3年生は大原野の田んぼに行き、泥んこになって田植えをしてきました。それから120日ほどがたちました。晴天に恵まれた10月2日(水)、子どもたちと一緒に稲刈りとイモほりに行きました。
田んぼをお世話してくださっている農家の方によりますと、今年も水田にイノシシやシカが現れ、実った稲を食いちぎり、踏み荒らしていったそうです。実際、田んぼを見せてもらうと実った稲が根元から踏み倒され、穂先が水につかり、黒くなっているところがあちらこちらにありました。
サツマイモは大原野グラウンドを管理している阪神園芸さんによって育てていただいたものです。例年に比べると今年は不作とのことでした。猛暑が続いたことでサツマイモを育てていた土が乾燥し、固くなってしまい、十分育たなかったようです。
手作業での稲の刈り取りやイモほりは本当に大変な作業でした。私も中腰になってイモほりを手伝いましたので、作業を終えた後は腰や背中が張ってきました。それでも、こうした大変な作業に取り組んだからこそ、農家の方への感謝の気持ちや、お米やサツマイモを大切に食べようとする想いが強くなるのだと思いました。
お米は木や竹で組んだ「はざ」を使って天日干しすることで、さらに旨味が増すとされています。
附属小学校では、親鸞聖人のお像の横に鉄棒を代用した「はざ」を作り、お米を干している様子を展示してもらいました。
干した後は、もみを扱(こ)き落とす脱穀作業です。附属小学校では、江戸時代に発明された「千歯扱き」(せんばこき)を使ってもみをしごき落とすとのことです。
乾燥が終わると「籾すり」(もみすり)作業です。籾すりとは、籾から籾殻(もみがら)を取り除いて玄米にする作業です。
玄米のままでは消化吸収がよくないということから、糠(ぬか)と胚芽(はいが)を取り除く作業が必要となります。それが精米(せいまい)です。
附属小学校の子どもたちが育ててきた稲はもち米です。もち米は蒸した後、臼と杵でついてお餅にします。附属小学校では、来年の1月末に餅をつくことになっています。
田植えをしてから150日余り、種まきから数えれば180日余りの月日を経て、お米はご飯として食卓に出されます。そうした月日の流れを思い、日々のご飯をおいしくいただきたいと思います。
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ではまた 坂口満宏