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皆さん、おはようございます。
そして進級おめでとうございます。
先ほど「お迎え式」を行い、新しい先生方をお迎えしました。
いよいよ2025年度の第1学期の始まりです。
皆さん、今年度もよろしくお願いします。
さて、すでにご存じの通り、附属小学校ではこの4月からいくつか新しい制度を取り入れることとしました。その中から二つ、紹介します。
1つ目は、 時程表を改定し、1つの授業時間を45分から40分に5分間短縮することにしました。
1つの授業時間が40分となりますので、午前中(給食まで)に5時間分の授業を終えることになります。午後の時間にゆとりができますので、3~6年生ではモジュールタイムと6時間目を合わせることで60分の時間を活用できるようになり、「探究」活動はもとより、多彩な取り組みに当てることができるようになります。
授業の開始時間や休み時間の始まりが変わりますので、すこしずつ慣れていってください。
2つ目は、学校給食の出し方が弁当箱方式から配膳方式に変わるということです。
これまで一人ひとりの給食は弁当箱に分けられていましたが、これからは大きな食缶に入っているおかずやごはんを給食係がお椀によそい、手渡ししていくことになります。これによって皆さんに温かい食事を提供できるようになると同時に、一人ひとりの食事を取り分けるという作業が加わりますので、給食へのより積極的な参加を促していくことになります。食べ物に対する意識も高まります。皆さんならすぐに上手に給食を配れるようになることでしょう。
この他にも希望制のアフタースクールや海外研修なども始まります。2025年度にこの学校でどのようなことが始まるのかということについてはその概要を『附小だより』の4月号に掲載しておきましたので、お家の方と一緒に読んでみてください。
さて、校長先生も附属小学校に着任して1年が過ぎました。この1年間、校内を歩いて皆さんの授業中や休み時間の様子を見て回りました。また皆さんの家庭での様子や登下校時の態度などについて保護者の方や電車やバスに乗っていた方々からご注意をいただくことがありました。
学年の始まりですので、ここでこの附属小学校はどのような学校を目指しているのか、という点について皆さんと確認しておきたいと思います。
附属小学校には「建学の精神」にもとづく「めざす学校像」があります。それは「親鸞聖人が顕らかにされた仏教精神による「こころの教育」を日常的に推進する学校」だというものです。
「親鸞聖人が顕らかにされた仏教精神」を言い換えるならば、「阿弥陀さまのご本願を鏡として自分を照らしてみましょう。そして私たちの自己中心的なものの見方を変えていきましょう」という考えになります。こうした考えができるようになると、相手の悲しみや痛みが自分の悲しみや痛みとして感じることができるようになります。そしてこの他人を思いやる「こころ」と豊かな人間性(人間力)を育むこと、これが「こころの教育」にほかなりません。
ではこの「「こころの教育」を日常的に推進する学校」とはどのような学校なのでしょうか。
校長先生が考える「「こころの教育」を日常的に推進する学校」とは
・相手を優しい気持ちにさせる言葉(ふわふわ言葉)が溢れている学校です
・不安や悩みがあったとき、それを受け止めてくれる友達や先生がいる学校です
・ここには自分の居場所があると感じることができる学校です
こうした学校や学級を作っていくためには、普段から他人を思いやる「こころ」を育む雰囲気ができていることが必要です。たとえば、
・わからないことがあったとき、素直にわからないと言うことができる
・自信をもって、自分の考えを言うことができる
・友達の考えを真剣に聴くことができる
・協力して学習に取り組むことができる
といった雰囲気です*。
当然、こうした雰囲気を作っていくためには皆さんの理解と協力が必要です。
さあ、皆さん、一緒に「建学の精神」にのっとった「こころの教育」を日常的に推進する学校を作っていきましょう。よろしくお願いします。
最後に、皆さんは「アイスブレーク」(英語ではIcebreaker)ということばを知っていますか?
「アイスブレーク」とは集まっている人たちの緊張感をときほぐし、コミュニケーションが円滑になる雰囲気をつくりだすためのちょっとしたゲームです。
新しい学年となり、クラス替えがありました。担任の先生も替わりました。緊張していて当然だと思います。その緊張を今のうちにちょっと「アイスブレーク」しておくことにしましょう。
それでは皆さん、静かに立ちましょう。そして同じクラスの人と2、3人で向かい合ってください。
そして①相手の目を見て、②笑顔で、③聞こえる声で
「こんにちは、○○○○といいます。今日からよろしくおねがいします!
ところで、昨日の夕食、何を食べましたか?」
とお互いに言ってみましょう。そして何を食べたのか、お話してください。時間は1分です。
先生たちも、「こころの教育」を日常的に推進する学校」を作っていく仲間です、当事者です。
一緒に頑張っていきましょう。
これで、校長先生の話を終わります
〔参考文献〕松村英治、 相馬亨 『「学びに向かう力」を鍛える学級づくり』(東洋館出版社、2017年)
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ではまた
坂口満宏