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皆さん、おはようございます。
今日は、81年前にこの地域で起きた「馬町空襲(うままちくうしゅう)」を取り上げながら、「歴史に学ぶ」とはどういうことかをいっしょに考えてみたいと思います。
81年前の馬町空襲
1945年1月16日の夜、アメリカのB29という飛行機が1機、京都に飛んできて、附属小学校のすぐ近くに250ポンド(約113kg)の爆弾を20発落としました。
これが、京都で最初の空襲でした。
この空襲で、皆さんと同じくらいの年の子ども10人をふくむ40人以上が亡くなり、50人以上がけがをしました。家や建物もたくさん壊れました。
戦争当時、附属小学校はまだありませんが、北側に京都女子専門学校の寮があり、爆弾が直撃して建物の真ん中が吹き飛びました。亡くなった学生はいませんでしたが、大きなけがをした人が何人もいました。
また、今とは場所が違いますが、グラウンドの北側には京都幼稚園がありました。園庭に落ちた爆弾の爆風で、窓ガラスも壁もすべて壊れてしまいました。
さらに、周りの民家も爆風で倒れ、そのあとに火事が起こり、被害は広がっていきました。
残された写真と被害地図
では、どうして私たちは81年前の出来事を、これほど詳しく知ることができるのでしょうか。
それは、地元のカメラマンが空襲直後の様子を写真に残してくれていたからです。
70年ぶりに見つかったその写真をもとに、京都女子大学の学生さんたちが『伝えたい記憶―写真に見る京都・馬町空襲被害地図』を作りました。
この地図を見ると、どこに爆弾が落ち、どんな被害があったのかが一目で分かります。
新たに語り継ぐ取り組み ―AIで白黒写真に色をつける―
昨年、空襲から80年を迎えたことをきっかけに、白黒写真にAIで色をつけ、25分間のスライドショーにまとめる取り組みが行われました。
色がついたことで、当時の人びとの服装や家の様子がよりはっきりと分かり、空襲の現実がぐっと身近に感じられるようになりました。
今回、そのスライドショーを作られた方から許可をいただき、カラー写真と被害地図を合わせた資料を作りました。
ロイロノートで配信していますので、ぜひ見てみてください。
正面玄関にもパネルを展示しています。近くで見ると、きっと新しい発見があるはずです。
写真の見どころ
写真を見るとき、ぜひ注目してほしいことがあります。
それは、写っている人たち――特に子どもや女性が、頭に何をかぶっているか、ということです。
先週の金曜日、皆さんは地震に備えて避難訓練をしましたね。
そのとき、皆さんは何を頭にかぶりましたか。
そして、それは何のためだったでしょうか。
写真を見ると、81年前の日本では、それを毎日かぶらなければならなかったことが分かります。
それが、戦争のある日常だったのです。
歴史を学び、歴史に学ぶ
空襲を知る人が少なくなっていく中で、写真や資料をデジタルで残したり、AIで色をつけたりする取り組みは、昔の出来事を「自分たちにも関係のある大切な記憶」として見つめ直すきっかけになります。
これこそが、「歴史を学び、歴史に学ぶ」ということです。
そして、それは平和について考えることにもつながっていきます。
皆さんが、この地域で起きた出来事を知り、考え、そして未来へと伝えていってくれることを願っています。
最後までしっかり聞いてくれて、ありがとうございました。
これで、校長先生のお話を終わります。
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ではまた
坂口満宏